Ski Beatz/24 HOUR KARATE SCHOOL JAPANについて(2018/5/3)
こんにちは
ヒップホップレーベルの作品としては(グループとしても)結構いい出来でした。
韻とラップがタイトなZORNと独特なフローとパンチライン重視のSHINGO★西成、
まっすぐストレートなラップする一方で変化球なラップを持ち合わせる般若、
この3人で形成されています。
この3人で形成されています。
日本語ラップのスタンダードな感じの作品でした。
聴き込んだのちに、感想を書きたいと思います。
そんな般若が参加した作品『Ski Beatz/24 HOUR KARATE SCHOOL JAPAN』について書きたいと思います。
海外の大物プロデューサーSki Beatzが日本で作品を作りたいと考え、
そこで紹介されたのがまさかの京都のR-rated。
これが本当によかった。
RYUZOとタッグを組めた時点でこの作品は成功でした。
私の乏しい知識ではSki Beatzがどういった人物かまでは存じ上げてませんが
Jay-zのトラックを作っている親日家のようです。
というのも日本のラッパーと作品を作るまでに
そもそも「24 HOUR KARATE SCHOOL」といった作品を手掛けていたそう。
そもそも「24 HOUR KARATE SCHOOL」といった作品を手掛けていたそう。
空手道場に通っていたのが由来とか。
RYUZOはUSの大御所が来たから、めちゃくちゃ張り切りました。
韻踏合組合、SEEDA、般若、ANARCHY, RINO LATINA II, 漢, MACCHO、TETRAD THE GANG OF FOUR、 B.I.G. JOE、バラガキ, ZEUS、KGE THE SHADOWMEN、TWIGY, DABO、SMITH-CN、ISSUGI, S.L.A.C.K.、ZEEBRA, D.O., SIMON, SHINGO☆西成
今から考えても超豪華。
RYUZOが京都の人だから、招集かけたのも西が多めのなのはご愛敬。
でもやっぱり、TOKONA-Xあたりの偉人から日本のヒップホップシーンを託された男なんで
生半可なことはしません。
ハードコアは大前提。
RYUZOは偽物を自分たちの音楽で取り締まる本当の治安維持部隊の方です。
RYUZOは偽物を自分たちの音楽で取り締まる本当の治安維持部隊の方です。
「絶対RYUZO君がANARCHY(のプロデュース)やらな」
とTOKONA-Xに言われたRYUZOは責任をもってANARCHYをここまで育て上げました。
一流のラッパーのサポートがあれば、若いラッパーは光の速度でメジャーシーンを駆け上り
第一線でラップが出来ました。(もちろんANARCHYの才能ありきですが)
ZEEBRAも見習うべきですね。
日本のヒップホップシーンで顔の利くRYUZOだから成しえたスーパーアルバムです。
上記のレジェンドと若手のビックドリームマッチの連続です。
なんならCDのクレジットを見ただけでワクワクしちゃうやつです。
電車の中で聴けないのに歌詞カード眺めちゃうやつです。
この中にBESがいたら、、とか色んな事考えますが
SEEDA一人でも十分です。曲で皆を頷かせました。
完璧なフローでUSのラッパーも聴いたら腰抜かすような作品でした。
ISSUGI、S.L.A.C.Kはここまでオシャレにビートに乗る!?といったアプローチ。
後乗りなS.L.A.C.Kと対照的な前のめりなISSUGI。
もし、この録音もS.L.A.C.Kはフリースタイルだったら。。。と思うとぞっとします。
(普段はフリースタイルで曲を作ってるようです。歌詞を書かずに録音するみたいです)
そんなアルバムの中でもぶっちぎりで「24 Bars To Kill」が
かっこいいです。
危ねー橋を越えてGo Go サブウェイ乗り継いで向かうDOJO
地下から漏れる匂いとBeat 俺のライムが乗れば飛び道具
Bad Boyどもがフリーキー 夜を騒がしくするSKI BEATZ
俺らクソILLな日の丸のCriminal 既に捨て身な処遇 Karateが一番
この国のルールじゃリスキーなシステム 弱肉強食 鎖国育ちのオリジナルJapanese
予測不可能な知能犯の集団 その気になりゃ入手可能な手榴弾
Karateキックに完璧なKarateパンチで軽く拉致る
お前を待ち伏せする時も紙で巻いてラフにラリる
誰と誰が組んでドコとドコがグル 自分に自身のないヤツはすぐに他人を勘ぐる
もし求めてなくても欲しがる嫉妬 終わりの始まり始まりの終わり
魂を削る 悲しみを知る 何度でも今を愛しみ惜しむ
Fakeはおしまい 変化する時代 貧富の差より明確な違い
鋭く鋭利なとがったフローうなる 非凡疑問思想依存ノウハウ
Check me now オレなら耳元だぜ アカペラで聞けねえラップじゃねえぜ
沈黙の間に咲く桜の風情 散っては花咲かすPhonex ゼロ戦
ANARCHYの若いころの爆発的な瞬発力のあるフローは一聴の価値あり。
リリックもギャングスタラップの鏡です。
リリックもギャングスタラップの鏡です。
「戦の前にはミルクとベーグル Brooklyn Sourに火をつける
モクモク龍の様に 腹には言葉の銃を装備」
いやいや、お前京都市外の団地出身やーん。って言いたくなりますが
ANARCHYの前で言われた殺されちゃうでしょう。
最後の〆のMACCHOのラップの上手さには脱帽です。
リリックは何のことを言っているのか丸っきり意味不明ですが、
ラップでそんな批判をするのは野暮です。
ラップでそんな批判をするのは野暮です。
ちなみにMC漢の「空手キックに完璧な空手パンチで軽く拉致る」っていうラインは個人的に好きで、きれいな踏み外しですけど、すごく気持ちいい語呂です。
話は変わっちゃいますが、remixのZEEBRAもかっこいいです。
都合のいい時だけ、みんなで「レジェンドー!!」と言っちゃいます。
殺しに来たぜ Yes I’m a Remix Killer MJよりも恐ろしい背筋凍るThriller
朝飯 昼飯 それともディナー 頭から喰ってやる用意しな皆
このゲーム関わって二十と数年 未だまだ現役 誰よりも有名
プライベートは大人 笑顔で対応 サインだの写真だのバラまくぜ愛を
それでも一片 マイクもちゃ豹変 普段からの鬱憤 ライムで表現
まるで狂犬の如く吐くぜ暴言 噛み付かれない様に注意しなOK?
リズム ライムセンス 全てに長けた 一人のラッパーがモンスターに化けた
毒々 ゾクゾクさせる様なフロー 次々と生み出すKiller 24
時にオンビート 時にオフビート 自由自在なデリバリー それが極意
「殺しに来たぜ Yes I’m a Remix Killer
MJよりも恐ろしい背筋凍るThriller」
「リミックスキラー」を「マイケルジャクソンよりもスリラー」で踏む渋さ。
もう、おじさんが成しえる妙技です。
もう、おじさんが成しえる妙技です。
こんなドリームマッチ、CDで終わらず
ライブもやってるんです。
生で見れなかった人は是非、家でゆっくりDVDで観ましょう。
オールナイトだったようで、くっそダラダラ長いです。笑
日本語ラップオタク