2021年BEST TOP10 ②(2022/1/1)

あけましておめでとうございます。
さて、前回(①10位〜6位)に引き続き書いていきます。TOP10②(5位〜1位)です!

5位 「guca owl/past&highway」

若い割りになかなかのリリック、表現力で、聴いていて楽しいアルバムでした。代表曲の「今夜はハダシデ」で知られるように、若さを感じないラップフローで好感度が高かったです。
このアルバムに関して言えば、今のNORIKIYOにも引きを取らない世界観で、地に足つけたラップが際立ってました。
暗すぎない、明るすぎない、まさに奇を衒わない、正統派です。

「何度でもやり直せる社会」が2022年のテーマですね。(オードリーのANN「お笑いキッズリターンSP」と「錦鯉のM-1優勝」を思い出しながら)

儲けた分だけ高く設けてく壁
屍の全てがバネ
振り出しの手土産はリスペクト
闇雲に走り忘れていた様
徐々に高くなる景色の理由
だけども気付く 
俺のこのソールは
払う代償の山の上と
This is High Wall(High Wall)
目の前にはHigh Wall(High Wall)
次の次もHigh Wall(High Wall)
きっと終わらないよ

過去には感謝してる
愛してやれねえが感謝してる
また超えていく壁はno limit
やれるかはわからない正直
でも俺が俺で且つ
仲間達と足並みも揃えれば上出来?

4位 「Ralph/24oz」

2022年は、hyperpopの時代だ!!!!と思えば、Drillも流行りましたから、目まぐるしかった。
とくにRalphは、trapよりも段違いで、Drillと相性良かったですからねぇ。。
新しい「かっこいい」ラップの定義を作った感じで、一時代築いたなぁと、しみじみ感じちゃうアルバムでした。ギャンスタとは違う、ストイックなかっこよさ。かっけえ。
では、Ralphが、自己の服のサイズを教える冒頭をどうぞ。

I’m not king just like 40
Joker着る2XL このAssassin Jeans
バランスもいい 分厚いTee
タイトなSkill 締まりがいい
She likes me
ご存知 Sound boy kill
稼ぎだす報奨金
圧倒的闘争心
俺ら皆Low key
So やることやるのみ
Wannabes Command C
誰もしない想像
街の蛙が越える国境
しょぼいクラブではならないLow
無理だと聞いたが結果はどう
口だけ役立たずのあのHero
今頃は濡らしてるPillow
BLACK Hoodies 最終警告
かっさらうこの土地を

Roll up
招かれざる俺らのFoot steps
失うものないLoser
Roll up
町を揺らすこのぶっといBass
遠吠えで稼ぎだすMoney
RockするParty 響かすWarning
両サイドのSexyなBodyなら黒髪 口は固い
凡人の気に触るBanking
I know まともじゃない
汚ねえ見た目でBankにYen
No evidence 類を見ねえから前例

3位 Lo-keyboi/TALENT

サンクラ時代から、たくさん聴きましたね〜。hyperpopなのか、rock感があるのかぼくには、よくよくわかってないのですが
new ageのフレッシュさが熱いです。既に聴いたことあるような、懐かしさがあるような、back to the basicですね、、時代は、回帰しますから。
最新作の「SANDAY OFF」も良かったです!

部屋の中に籠る煙
ルールなんて俺には無し
でも守るマナーモラル
それ出来なきゃ人間じゃない
A a a a a a a ai
俺のメロディパクれねえ
真似してくるやつも 最後は結局自分次第
FakeのChainじゃ歩けない
俺に気安く喋りかける
Sorry don’t need new friends
聞けないBullshitしないDirty workin

まだやりたりないてかヤニ足りない
Go to 城崎温泉入ってカニ食べたい
Fuck もういい いらないお説教
俺は俺を律してんだってな ya ya ya
声やメロディで誤魔化し
皆本当の事言えてない聴こえんだろこの叫び
見えない銃を撃ちまくる 
今更才能なんて欲しいと思わない ah
自分が何者か知りたいだけ ただそれだけ
子供のわがまま 大人が言うありのまま
直感に従うただ そんで今は海の中
うねる歓声の中 最愛のリンダ君の前
踊る俺たち馬鹿騒ぎずっとこのまま

2位 TERU/夜行

Lo-keyboiに続き、TERUもフレッシュで良かったです。非常に。
(無駄に、音楽業界に揉まれ続けた結果)もうcreepy nutsにフレッシュ感を求めることはできません。(全然大好きよ。)
フレッシュ感だけが、武器でなく、もちろんスキルも十分に兼ね備えていての、リリックの面白さが群を抜いてました。
若い子に有りがちな「スキルだけで分からせてやる」てきなフレーズが悪目立ちすることもないんですよね〜。
スキル過多な人は、「スキル”だけ”で分からせてやる」というよりも、「スキル”だけ”でわかってほしい」に近いですから。
若いも年寄りも、自分の経験の質に変わりありませんから、(経験の量に差はあれど)
いかに、第三者に共感を求めることができる言語で雄弁に語れるか。ラップは、そこに尽きると思っています。
TERUの人となり、自己紹介的なアルバムとして、最高すぎるアルバムでした。

他人の痛みを知るくらいなら
自分を痛め付けた方がマシだ
期待もしないし興味もないんだ
俺は1人で戦う
朝になるまで向き合うディスプレイ
リリース客演 全てで証明
多分そうじゃないんだよ 解ってる
きっとお前とあの夜のお陰
誰が歌うかよりもどう産まれたか
成し遂げたかよりも笑えたかだ

なぁずっと1人で生きる事が
出来るとして 悲しいだけ寂しいだけ
産まれるのは そんな歌ばかりだ
なぁずっと1人で生きる事が
出来るとして 後ろを見れば 
誰しもが誰かに 愛され息をしているだろう

誰かを愛して誰かに愛され
知らぬ間に失うその繰り返し
繕う事すら無駄だろこのゲーム
一人勝ちに興味ないのさ

1位「18scott/Northside Love」

さぁ、一位です。これは、18scottです!!めっちゃ良かった。テーマは、幼少期から、今に至るまでの境遇、家族です。いいEPです。あったかくて、あったか過ぎない、作り込まれてEPでしたね。初のソロEP!!

一曲目の「Born&Raised」から自己紹介、名刺代わりの一曲で、良すぎです。

最初に住んでた村岡東
楽しかった思い出も昔の話
隣のあの子だって友達
物心つき藤沢駅北口
人見知りだった子供の頃
ご近所さんの活発な男の子と
遊んでも喋らない本当一言も
今に始まってないよ元々solo

坂の上の小学校
妹が2人実は長男坊
親父の背中だけが教科書
半グレの地元民とは線対称
母親に勧められて始めたよ
バスケットボール
そこで全て見つけたよ
自分の夢とか生きる理由

「子供の頃」、「男の子と」、「本当一言も」、「もともとソロ」という4つ韻だけで、情景描写を確実に成功させ、グルーヴも生まれて、最高すぎます。
「小学校」、「長男坊」、「教科書」、「線対称」ただの韻、されど韻。次男坊には書けないリリックですからねぇ。何かの運命なのか。日本語ってすごい。

「湘南新宿ライン Freestyle」ということもあって、いい意味で、脳からそのまま出たような、
変な脚色のないストレートなラップ、フックなしの力強すぎる、飽きることのないラップ一本勝負です。

誰も居ないのに感じる安らぎ
まるでおまじない 慣れた街並み
揺れる線路の上 長く続く一本のWay
立ち止まれば一生Away
俺の人生にヒントはねえ
まるで熱した針金
みたいに簡単に曲がらねえ
常にCoolなファッションだけれど
本当の意味で飾らねえ
北口5分のマンション
あの日から孤独なパッション
誰がどう見ても最高
この街と俺の相性
常に見せる余裕
どっちの街もSo good
湘南新宿ライン
だけどされない操縦

「KATASEYAMA」って、全くの知らない人が聴けば、湘南に「カタセ山」ってあるの??って思っちゃうんですが、
曲を聴きこめば、実は、、どうやら「片瀬山」という地域であることがわかります。要は、エモエモ地元ソングです。

坂登る帰り道 隣にまだ居た君
日が沈む西の空に
恥ずかしい程若過ぎる2人
あの夜のバス停 君の腰に回した腕
きっと言葉なんて要らなくて
手繰り寄せた糸が絡まるこの道の上

嘘をつく君 きっと俺の為
流れ星みたいな2人のDays
直ぐに消えて 跡形も無い
忘れたくて忘れたくない
車停めた 丘の上
赤く染まる 二つの影
取り留めのない話

強がりを盾にして 歩くこの道を
今の俺はAlone
去り際にもう一度
見渡したいこの街を
言葉を送るならば
「いつまでもHold you tight」
あの丘の上から街を見下ろした
若過ぎる俺たち2人だけ
まだ行かないで 叫んでも届かない
強く吹く向かい風
消えていく思い出の中
俺たちの片瀬山
あの日の2人のまま
忘れ去る片瀬山

既に、この曲は、日本語ラップに突如誕生した「大塚愛/大好きだよ。」「aiko/カブトムシ」に並ぶ、思春期恋愛キュンキュン切なソングなんです。
僕は、18scottのことを、aikoだと認識しています。

「街風」は、MVにされているほどに、ハイライトされている一曲ですが、僕が取り上げたいのは、「Family First」です。
KEIJUの「Family First Freestyle」もめっちゃ良かったですが、少し青臭い、18scottのほうも良かったです。

よりも家族と過ごす時間が多い
特に無かった反抗期
俺は恵まれてた家庭に
なのに何故か感じた焦り

小学3年の時に増えた家族
俺は一人も好きだったけど
妹みたいなキミと遊ぶ
日々は光の速さで 過ぎていく
追いつけねえ
名残惜しい が仕方ねえ
虹の上で また逢える
あの時は俺はまだ子供
沢山言ったよワガママも
キミの方がさ 大人かも
それも今じゃ遠くの過去
2人目の妹が来てからは
たまにしてたね姉妹で喧嘩
親父の帰りを待っていた玄関
俺ら仲の良さは街一番
3人と2匹 忘れないように
全て歌詞にした

この曲の前半で、忘れたくないという理由だけで、18scottは、自身に刺青を入れてしまいます。(日記とかに書けばいいのに)
でも後半には、やること、頑張ることを見出した18scottは、記憶を忘れないようにすべてを歌詞にします。
これが成長です。笑

顔すらも見た事ないような人達が住むマンションが増えてって
俺は絶対しなかった万引き
だって可哀想だろ
あの人の笑顔みれば なあ
日が暮れる頃もうじき
広げたカード片付けて帰ろうか




さて、まとめます。2021年BEST TOP10です!

1位 18scott/Northside Love
2位 TERU/夜行
3位 Lo-keyboi/TALENT
4位 ralph/24oz
5位 guca owl/past&highway
6位 OMSB/MONEY
7位 gummyboy/Woo Wee feat Elle Teresa
8位 Charlu/CHARLESS
9位 Gokou kuyt/U DERSEVE IT!
10位 W/ THE MAYHEM

まぁ、実質たくさん聴いた曲は、「DJ CHARI&TATSUKI/Sugar feat Yo-Sea, 瑛人」だったり、Shurkn Papの「NEW ERA」だったり、Creepy Nutsの「CASE」、「Mall Boyz/POOL SIDE」、TERUの「SLASH」、TEITOの「TIE DYE」、Yvng Patraの「ANTI HERO」、Kenny Doesの「NEVER CHANGE」、Young Yujijroの「2025」、TAYEOの「Pale Blue Dot」あたりかなぁ、挙げきれない。

あ、これも聴いたかも!星野源すげぇ〜〜〜〜〜って言いまくった1年かもだ。(いろんな意味で)


2022年も最高な日本語ラップでありますように。

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