般若/ドクタートーキョーについて(2018/11/16)
こんにちは
先日、BAD HOPが武道館でのライブを成功させたらしい。
かのレジェンドと言われたRHYMESTER, ZEEBRAがぜーぜーはーはー言いながら
成し遂げた偉業を20台の若いラップグループがいとも簡単にやっちゃいました(そう見える。)。
Twitterを観ても「BAD HOPの武道館は日本の現在進行形のヒップホップライブをあの設備と規模感でやったことに意味があるって感じだったす。
DJが客席からは見えないのもUSのラッパーのライブみたいだしルックだけ見たら完全に日本のアーティストだと思えない物になってて凄かったすね。」なんて絶賛する人が多い。
「こんなシーンを待ってたぜ」
ところでBAD HOPの成功の裏に震えが止まらないであろう
苦労人のラッパーを取り上げたいと思います。
「般若/ドクタートーキョー」
最近はギャグのセンスも冷汗かくほど面白くなく
アルバムもMVの尖りも失われつつあるラスボスですが
もともとは群れで行動するのを嫌い、先輩に中指をたて
炎上請負人の役者でした。
当時の曲は痛烈な社会批判、個人をターゲットのDIS、ふざけた曲の中にも
実験的な作品があり、凄く好きでした。
作品を通して異様なカリスマ性がありました。(後ほど書きたい)
本作品は爽やかな雰囲気で、なんだかこざっぱりした内容です。
良い意味でも悪い意味でも、どれも重くなく聴ける歌なんです。
ただ、曲ごとにテーマは決まっていて、纏まってるので
「ラップが上手い」っていうのはこういうことも指すんだろうなと、、
「関係あんの?」
俺は近年まれさ、MICがあれば
お前の隣のそいつは誰だ
サイドの話もこれにて最後
はっきり言うけど俺たち迷子
金出すメジャーとっくにないよ
女でいやぁ「生理がないの」
未熟児ばっかステージに大量
育ってねえからマジでヤバいの
愛人みてーなもんだろ最近
流行りの配信よりもヤバい詩
気が付きゃ携帯パソコン中心
でもそこにシーンは一切ないし
もう一つおまけについとく革新
かっこじゃねぇんだラッパー舐めんな
NIKEにTIMBER おまけに金歯
血と汗が俺のブリンブリンだ
利口に行こうと思った矢先
舞い込んできたオリコン話
スターになれんの? 条件は何?
へ? そうか がっかり
何か入る? そうか がっかり
関係あんの? そうか がっかり
最近多いな妙なはったり
ストレートじゃねぇ そんなんばっかり
10年くらい前に戻って 進化する前にすべてを阻止
そんなの無理 だけど少し 忘れかけられたピュアな初心
トイレに仲良く行っちゃう女子 に見えて仕方ないPOPとHIP HOP
この歌が大好きです。
VUENOSでライブしている動画を学生の頃、見て興奮したのを思い出します。
「MINMI/ sha na na」をオープニングにかけて、銃声音と共にふざけた般若が登場でライブスタート。
「MINMI/ sha na na」をオープニングにかけて、銃声音と共にふざけた般若が登場でライブスタート。
やっぱり、この時のセンスは面白かった。
メジャーシーンのHIP HOPのことを歌っています。
「金出すメジャーとっくにないよ
女でいやぁ「生理がないの」」
もうメジャーは年よりで使い物にならない。って言ってます。
下品すぎますけど
堅実にラップしようと腹をくくった般若のもとにメジャーの話が舞い込んできて、
(本当か嘘か分かりませんが)
(本当か嘘か分かりませんが)
「スターになれんの? 条件は何?
へ? そうか がっかり(創〇学会)
何か入る? そうか がっかり (創〇学会)
関係あんの? そうか がっかり (創〇学会) 」
芸能界に 創〇学会の方が多いのか、 創〇学会の方が芸に優れているのが知りませんが、
何故か宗教(群れること)を執拗に嫌い、こういう煽りも般若ならではです。
何故か宗教(群れること)を執拗に嫌い、こういう煽りも般若ならではです。
お茶の間で見えるHIP HOPが形骸化していることについて
揶揄し
揶揄し
「トイレに仲良く行っちゃう女子 に見えて仕方ないPOPとHIP HOP」
いいパンチラインも残しています。
般若の服装が軽装でアクセサリー類すら少ない所以ですね。
この言葉に心打たれた若者は「ヒップホップは中身論」に投じる分けになります。
「かっこじゃねぇんだラッパー舐めんな
いいパンチラインも残しています。
般若の服装が軽装でアクセサリー類すら少ない所以ですね。
この言葉に心打たれた若者は「ヒップホップは中身論」に投じる分けになります。
「かっこじゃねぇんだラッパー舐めんな
NIKEにTIMBER おまけに金歯
血と汗が俺のブリンブリンだ」
「ホントのこと」
品格なんて求めちゃね 人柄なんてくそっくらえ
お手繋いでの人間関係 それで終わらす人生なんて
反省懺悔 勘弁 なんで
まちがいねぇとかマジでわかんねぇ
口をそろえてマチガイナイ 神も仏もマチガイナイ
例え嘘でもマチガイナイ じゃこの瞬間はマチガイナイ
本当のことを言ったらアウト 本当のことを言ったらアウト
本当のことを言ったらアウト 本当ことを
「なれ合い」をここまで嫌う般若がZEEBRAの元でフリースタイルダンジョンに出るのは
人間としてすごく丸くなってしまったんだと感じました。
やっぱり若い時はずっと先輩には喧嘩売ってましたし、そこらへんの輩とは一線を画す
かっこよさ(尖り)がありました。
危なげない様子がその人の魅力につながっていました。
この当時、長井秀和が流行っていて、集団心理みたいなものをヘイトした歌でした。
「プランA」
拳を握ればそれも悲惨で 手のひら見つめそれでも不安で
人に合わせる?それは無難で くそっくれえ俺のプランA
それしかねえからいつも不安定 でもそれさえあれば何も不安ねぇ
何腹減った だけど真実以外じゃ何も埋まんねぇ
お袋知らずの子どもいりゃ 親父を知らね奴もいる
どんどん伸びるブスなビル ここで生きる それは言い切る
これにハマったきっかけは 半端じゃなくヤバかった
最初に分かった英語は まざふぁっかー
素敵なsomethingピュアな怒り バカはバカなりに見てる未来
傷だらけ一途ならね だから後ろや地図は見ない
二十歳が大人かどうかは形 話さなくなった俺らも悲しい
あの人不良?あの人かたぎ?そんなことよりやっぱり中身
生まれたいのに殺されるだけ 自分らの親に殺されるだけ
生まれたいのに殺されるだけ 生きていたのに
ラジオやテレビじゃかかっちゃねえが 現場の奴らも分かっちゃねえな
ピッコロの最後 ご飯の盾に 優しさ魅せりゃ 舐められるだけに
ファミレスで残す変なパセリ 俺聴こえるよHIP HOPの嘆き
これも日本語ラップ、特に東京シーンのHIP HOPが死んでると揶揄している歌です。
自分が信じる考え、思いを貫き、迎合せずやっていこうぜと言っています。
(今の般若は、今なりの考えがあるんでしょうが)
日本語ラップヘッズあるあるの
「最初に分かった英語は まざふぁっかー」
この時は般若は日本語ラップのけん引するような位置にはおらず一役者でした。
今は後輩も従え、自主レーベルをも持つ、もう重鎮です。
そんな般若が考えるテーマは大きく変化していきましたが、
もちろん私はこの暗く不穏かつ危険なオーラを纏った般若が好きでした。
群れることを嫌う般若が稀に共演するから上がったし、
「ああ、この人は特別認めてるんだ。ということはこのラッパーは般若が考えるヒップホップだから聞いても良いんだ」と認定印が押されたと学生の私は感じたものです。
どっかのインタビューで般若の自身の作品ペースが早いことをNasを例に挙げ、
まだまだ少ないと語っていました。(SEEDAだったかも)
いやぁ、でもちょっと無駄にアルバムが多すぎますね。駄作の曲も多いのに。
明るい曲は少ない方がいいですし、最近発表された「ぶどうかんのうた」のような
プロレスラーがお昼情報番組にナレーターしているような寂しさを感じました。
このシーンにいる限り、こういう「本音」みたいな寒い歌はやめてほしいです。
ところで本作は、入りから「カス」という暴れっぷり
「路上の唄」という実験的な疾走感ある曲も聴きどころ。
「FLY」「吸われた街」「SO HIGH」なんかも以前の般若とは違う思考のリリックでした。
上記のような尖った曲もあり、長渕剛との共演もありバラエティに富んだアルバムです。
実はこのアルバムにはいくつか課題があったそうで、一つは「般若=ディス」というイメージの払しょくでした。
「個人名を上げてのディス」を待ち望んでいた世間に応えるように楽曲を作っていた般若は途中で考えを変え「SO HIGH」以外、全曲取り直します。
次に「メジャーシーンのヒップホップ」についてです。当時KREVA、SEAMO、ケツメイシが紅白に出たりしている時期で、そういった中、ラッパーの実力不足を感じ(自身も含め)、憂いていたのが影響し、上記の3曲になりました。
最後に「やっちゃった」を超える作品を作るだったそうです。
良くも悪くも序盤の作品の「やっちゃった」がロングヒットをかましており
なんだかんだコミックソングラッパーのイメージもあった当人。
「オレ達の大和」という名曲も生みましたが、
それ以降確かに「最ッ低のMC」「なにも出来ねえけど」等、比較するとロングヒットは少ないですね。
私自体、本作はすごく好きで、一枚通して聴けるいいアルバムでした。
最後に余談ですがUMB2008、「ドクタートーキョー」を引っ提げて般若は出場し、優勝します。
私は高校時代、歩歩さんに連れて行ってもらいUMB本選を見に行きました。
歩歩さんに誰を応援しているのか聞かれ「般若さんです!」って言った時
寂しそうな顔していたのをあの時は理解できていませんでした。。。。
(お互いに京都出身だったのでRACYとかHIDADDYと言えばよかった。。。)
日本語ラップオタク
「ホントのこと」
品格なんて求めちゃね 人柄なんてくそっくらえ
お手繋いでの人間関係 それで終わらす人生なんて
反省懺悔 勘弁 なんで
まちがいねぇとかマジでわかんねぇ
口をそろえてマチガイナイ 神も仏もマチガイナイ
例え嘘でもマチガイナイ じゃこの瞬間はマチガイナイ
本当のことを言ったらアウト 本当のことを言ったらアウト
本当のことを言ったらアウト 本当ことを
「なれ合い」をここまで嫌う般若がZEEBRAの元でフリースタイルダンジョンに出るのは
人間としてすごく丸くなってしまったんだと感じました。
やっぱり若い時はずっと先輩には喧嘩売ってましたし、そこらへんの輩とは一線を画す
かっこよさ(尖り)がありました。
危なげない様子がその人の魅力につながっていました。
この当時、長井秀和が流行っていて、集団心理みたいなものをヘイトした歌でした。
「プランA」
拳を握ればそれも悲惨で 手のひら見つめそれでも不安で
人に合わせる?それは無難で くそっくれえ俺のプランA
それしかねえからいつも不安定 でもそれさえあれば何も不安ねぇ
何腹減った だけど真実以外じゃ何も埋まんねぇ
お袋知らずの子どもいりゃ 親父を知らね奴もいる
どんどん伸びるブスなビル ここで生きる それは言い切る
これにハマったきっかけは 半端じゃなくヤバかった
最初に分かった英語は まざふぁっかー
素敵なsomethingピュアな怒り バカはバカなりに見てる未来
傷だらけ一途ならね だから後ろや地図は見ない
二十歳が大人かどうかは形 話さなくなった俺らも悲しい
あの人不良?あの人かたぎ?そんなことよりやっぱり中身
生まれたいのに殺されるだけ 自分らの親に殺されるだけ
生まれたいのに殺されるだけ 生きていたのに
ラジオやテレビじゃかかっちゃねえが 現場の奴らも分かっちゃねえな
ピッコロの最後 ご飯の盾に 優しさ魅せりゃ 舐められるだけに
ファミレスで残す変なパセリ 俺聴こえるよHIP HOPの嘆き
これも日本語ラップ、特に東京シーンのHIP HOPが死んでると揶揄している歌です。
自分が信じる考え、思いを貫き、迎合せずやっていこうぜと言っています。
(今の般若は、今なりの考えがあるんでしょうが)
日本語ラップヘッズあるあるの
「最初に分かった英語は まざふぁっかー」
この時は般若は日本語ラップのけん引するような位置にはおらず一役者でした。
今は後輩も従え、自主レーベルをも持つ、もう重鎮です。
そんな般若が考えるテーマは大きく変化していきましたが、
もちろん私はこの暗く不穏かつ危険なオーラを纏った般若が好きでした。
群れることを嫌う般若が稀に共演するから上がったし、
「ああ、この人は特別認めてるんだ。ということはこのラッパーは般若が考えるヒップホップだから聞いても良いんだ」と認定印が押されたと学生の私は感じたものです。
どっかのインタビューで般若の自身の作品ペースが早いことをNasを例に挙げ、
まだまだ少ないと語っていました。(SEEDAだったかも)
いやぁ、でもちょっと無駄にアルバムが多すぎますね。駄作の曲も多いのに。
明るい曲は少ない方がいいですし、最近発表された「ぶどうかんのうた」のような
プロレスラーがお昼情報番組にナレーターしているような寂しさを感じました。
このシーンにいる限り、こういう「本音」みたいな寒い歌はやめてほしいです。
ところで本作は、入りから「カス」という暴れっぷり
「路上の唄」という実験的な疾走感ある曲も聴きどころ。
「FLY」「吸われた街」「SO HIGH」なんかも以前の般若とは違う思考のリリックでした。
上記のような尖った曲もあり、長渕剛との共演もありバラエティに富んだアルバムです。
実はこのアルバムにはいくつか課題があったそうで、一つは「般若=ディス」というイメージの払しょくでした。
「個人名を上げてのディス」を待ち望んでいた世間に応えるように楽曲を作っていた般若は途中で考えを変え「SO HIGH」以外、全曲取り直します。
次に「メジャーシーンのヒップホップ」についてです。当時KREVA、SEAMO、ケツメイシが紅白に出たりしている時期で、そういった中、ラッパーの実力不足を感じ(自身も含め)、憂いていたのが影響し、上記の3曲になりました。
最後に「やっちゃった」を超える作品を作るだったそうです。
良くも悪くも序盤の作品の「やっちゃった」がロングヒットをかましており
なんだかんだコミックソングラッパーのイメージもあった当人。
「オレ達の大和」という名曲も生みましたが、
それ以降確かに「最ッ低のMC」「なにも出来ねえけど」等、比較するとロングヒットは少ないですね。
私自体、本作はすごく好きで、一枚通して聴けるいいアルバムでした。
最後に余談ですがUMB2008、「ドクタートーキョー」を引っ提げて般若は出場し、優勝します。
私は高校時代、歩歩さんに連れて行ってもらいUMB本選を見に行きました。
歩歩さんに誰を応援しているのか聞かれ「般若さんです!」って言った時
寂しそうな顔していたのをあの時は理解できていませんでした。。。。
(お互いに京都出身だったのでRACYとかHIDADDYと言えばよかった。。。)
日本語ラップオタク