こんにちは

Creepy nutsのオールナイトニッポンばかりコメントしていましたが、
今日もこのラジオについて冒頭書きたいと思います。
このラジオの一番面白いコーナーはR-指定による日本語ラップの解説コーナーです。


一回の放送につき、R-指定が一曲ずつ解説します。一回目の放送から下記の順で説明していました。
「ZEEBRA/ORIGINAL RHYME ANIMAL」
「スチャダラパー/ついている男」
「SHINGO★西成/ILL西成BLUES -GEEK REMIX-」
「THA BLUE HERB/ HIP HOP 番外地」

R-指定のバックグラウンドである日本語ラップを解説するうえで
ZEEBRA・スチャダラパーの次にSHINGO★西成がきます。
R-指定が考える日本語ラップのあるべき姿や価値観のとらえ方が垣間見ます。


ちなみに「SHINGO★西成/ILL西成BLUES -GEEK REMIX-」を解説する中で、
「韻を踏み尚且つ意味を通す真髄」・「内容のパンチの強さ」をこの曲で下記のように説明していました。

①母音「うえ」で踏んでおり、一聴、関西弁のみかと思わせておいて、ばっちり踏み明かしている技術について
「俺は毎日この道歩くねん
今見える景色、俺をはぐくんで
飾らん優しさいつも包んで 
角の地蔵さんまず拝んで
玄関あけたら うつ伏せ
のおっちゃん 「ここ寝たら風邪ひくで...」
気いつけや シノギ屋 背後狙うで
ヘラクレスもたぶん逃げ出すで」

②韻を踏みながらも言葉の対比にてラインのパンチ力を強調させている点について
「新地か 瀕死か
 栄光か 絶望か
 ええ子か エテコか
ボーダーレスか ホームレスか
道か ベッドか
口から泡か 福沢か」

②なんかは、めちゃくちゃ良く出来たリリックです。
西成ならではホームレス生活or裕福な普通の生活。
「新地」「えてこ」(親しみを込めた(バカにした)呼び方。)のように関西弁特有の言葉もありつつ、リリックでユーモア含めて印象づけるラッパーの作詞の才に完敗です。




そんな中、今回は『creepy nuts/たりないふたり』についてコメントします。

たりないふたり
Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)
Trigger Records
2016-01-20

正直、最新作の 『creepy nuts/クリープ・ショー』は、くどいくらい松永イズムを詰め込んだ作品になっています。

クリープ・ショー
Creepy Nuts
SME
2018-04-11

もう日本語ラップの面影が薄い薄い。



RIP SLYME・KICKがいなくなれば、こうやって似たような役者は現れます。
(そういえばKICKの復活は想像以上に業界にインパクトなかったですね。アルバムも別に。。でした。リスナーの期待と思い出が先行しちゃいましたね。)




でも最新作の2年前に発売されたミニアルバム『creepy nuts/たりないふたり』は結構面白い内容でした。
二人の自己紹介的な内容でしたが、このアルバムを聴くだけで二人の暗い人となりが分かるリリックとトラックでした。





「たりないふたり」

教祖みたいな先輩に愛想笑い でも誰よりプライド高い
ボ ボンボクラ 女の子が怖い てか普通に目見れない
ようしゃべらん どもって情緒不安定 誠に申し訳ない
大きな声で 騒ぐ陽気なタイプとは 仲良くなれそうもない
だってあいつ等 空気読み合い ウェーイが飛び交い
まともな 脳みそない I Don't Give a Fuck

ホントはバカ騒ぎしたい ホントはチヤホヤされたい
みんなの輪の中心で男女問わずに仲良くやりたい
ホントはBBQも行きたい ホントはサプライズもしたい
その写真をFacebookにUPしてメチャ「イイネ」押されたい
オシャレなカフェにも行きたい 並んでパンケーキ食べたい
頭の良さそうな事つぶやいてリツイートされてみたい
アレもしたい コレもしたい それでも人の目が怖い
アレ足りない コレ足りない 結局のところ自分が足りない



R-指定/セカンドオピニオン』を明るいトラックに乗せただけの内容です。笑

セカンドオピニオン
R-指定
LibraRecords
2014-04-01

もう馬鹿にし倒してます。
クラスでイケイケだった人に飼い犬でも殺されたのでしょう。






「みんなちがって、みんないい。」

俺はMC 有能なヤングMC You know? 勇猛果敢な手口
フリースタイル サイファーで練習してるし
バトルの動画あさる研究熱心
7、8文字くらいビシバシ語尾合わせる

ハァー コイツなん分わかって無い 全然ストリートに立ってない
現場で見かけない バトル勝ってもケンカで勝ってない

私はそんなに可愛くないけど、センスは人一倍
世界感深い 着信は不在 手首の傷と樹海
ボサノヴァカバーのインストゥルメンタル
グーグル検索 社会科見学 露骨なセクシャル
こーゆーギャップもある意味テクニカル

君に伝えたい事があるんだ 君は一人じゃ無いから
いつも応援してるから 夢は必ず叶うから
Ah~ 愛してる君だけを これからも守り続けるよ

メンドクセー マジ どーだってイイ
人は人 俺は俺
他人のあら探しばかりしてるヤツはダサい
くだらない みんな同じじゃつまらない

この歌はヒップホップ以外の業界の人にもインパクト与えました。
R-指定の小ばかにしたフィルターはあれども厳密な意味でのディス抜きで、
現在に至るまでの日本語ラップの変遷を集約した歌です。
高校生・ハスラー(ギャングスタ)・スタイリッシュ?・フィメール・セルフボースティング・(ファンキーモンキーベイビーズ)・トラップを全部纏め上げた珠玉の曲でした。




このアルバムではイケてない自分を説明し、
本作以降のアルバムでもメジャーデビューした時のテンプレートな批判もねじ伏せようとしました。
曲を出しながらも、テレビのMCバトル番組では毎週のように強さを維持しました。

でも、ここからの展開が心配になってきました。

「Creepy nuts/スポットライト」のような内容のところまで来ましたが、
マンネリ化を脱するためには新しい敵・キャラクターが必要な気がしてきました。
MCバトルで完全に成り上がってしまった「下剋上」ラッパーたちはどこへ行けば、
(どういうスタイルが)世間一般的な成功なんでしょうか。
晋平太が成功とは思えませんし

そんな永遠の課題をメジャーという地で、パイオニアとして検証するCreepy nutsに注目です。


日本語ラップオタク